常泉寺は、
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法話ブログ

法話

2021年5月28日

ミャンマーの仏教

ミャンマーは国民の大半が仏教を信じる国である。他に、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教に加えて精霊信仰があるがいずれも少数派である。ミャンマーが国際的非難を受けたロヒンギャ問題のロヒンギャは独特のイスラム教を信じる民族である。さまざまな歴史的経緯があり、ミャンマーの主要民族であるビルマ族や他の六つの少数民族はロヒンギャ民族をミャンマーに属する一つの民族として認めていない。「ミャンマーには七つの主な民族と134のさらに細分化した民族があるが、ロヒンギャを135番目とはしない」という意識が共通している。
しかし、大都市の中にはキリスト教の教会があり、イスラムのモスクがあり、ヒンドゥー寺院、そして、中華系の仏教・道教の寺院があり、学校では様々な宗教を信じる家庭からの子どもたちが一緒に学んでいる。
ミャンマーは民族にしても宗教にしてもものすごく多様性のある国なのである。このバラバラの国をまとめているのが、ミャンマーの仏教なのである。
通常、中国・日本・韓国・ベトナム北部などの仏教を「大乗仏教(マハヤーナ)」というのに対して、ミャンマーを含むタイ・スリランカ・ラオス・カンボジアなどの仏教を「小乗仏教(ヒマヤーナ)」と呼ぶ。
しかし、この「小乗」という言い方は「大乗」から見て見下した言い方であって、今はそう称するべきではない。「南方上座部仏教」と言うべきであり、「部」もとって「上座仏教(長老仏教 テーラワーダ)」と呼ぶべきだと思う。
上座仏教では経典や戒律、論書などをパーリ語というインド古代の言語で読む。さまざまな民族の子供の出家者は寺院でパーリ語を学ぶ。このパーリ語が一種のリンガ・フランカとなって民族を越えた共通理解や公共倫理に関する一体感をもたらし、多民族国家ミャンマーの一体性をもたらしているのである。首都ヤンゴンにあるランドマーク、シュエダゴン・パゴダ(Shwedagon Pagoda) はミャンマー全体の国家としての統合の象徴となっている。