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法話ブログ

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2021年5月28日

ミャンマーのチピュトンのこと

ミャンマーの軍事クーデターとそれに反対をする市民との衝突が深刻な状況になっている。
問題がはじまってから一ヶ月半、国軍側の治安部隊の実弾を受けて70人の若者が亡くなったという。
私にはミャンマーに“むすめ”がいる。チピュトンといい、日本に留学して静岡県大で日本語と英語を学び、帰国してから結婚し、首都ヤンゴンで「静岡日本語学校 Shizuoka Japanese Laungage School」という名前の教室を開いている。日本の企業が多数ミャンマーに進出したため、日本語を学んでそれらの企業に就職したい若者が増えていて、クーデター前は活況を呈していた。
チピュトンは優秀な成績がロータリークラブの中の米山奨学会に認められ、大学在学中、2015~16年の2年間、奨学金を受給した。私は奨学生チピュトンのカウンセラーとして彼女をお世話させていただいた。
また、今夫になっているバヘインテ君もトヨタ系の静岡工科自動車大学校に留学していたこともあって、二人ともどものお付きあいを2年間行った。そして、この二人の結婚式がヤンゴンで行われた時、私も参加させていただいた。
今、二人の周辺が大変である。バヘインテ君は軍事政権に政権の正当性が認められないという。デモに参加したり、フェイスブックを使って、自由と民主主義、法の支配という普遍的な価値がミャンマーに根付かない限り、平和で豊かな国にならない。
そのためには、クーデターと軍事独裁を認めてはならないと強く訴えている。チピュトンの方はそんな夫の思いと行動に理解を示しながらも、自分自身を守らなければならない状況に置かれている。お腹に次の生命を宿したからである。私はそんな“むすめ”のことを気遣いつつ、ミャンマーと唯一交信できるメッセンジャーというSNSに今夜も文字を打っている。